
断崖の上に鎮座する神社「波上宮」は、沖縄を代表する初詣スポットの一つです。地元で崇拝され、愛されてきた神社だけに、お正月三が日は、多くの人が新年の幕開けに参拝します。
波上宮とは?
「波上宮」(なみのうえぐう)は、那覇港と那覇泊港の間の海岸沿いに、珊瑚が隆起した断崖の上に鎮座する神社です。琉球八社の一つで、最も格式の高い神社に位置しています。
波上宮は、古来より海神の国「ニライカナイ」の神々を信仰してきた沖縄で、祈りを捧げる聖地、拝所の一つと言われています。本殿の裏には、古来より信仰されている御嶽の鳥居があるそうです。
主祭神として伊弉冊尊(いざなみのみこと)、速玉男尊(はやたまをのみこと)、事解男尊(ことさかをのみこと)を祀っています。本土の熊野三山と関係する神社で祀られているのは「熊野権現」です。
琉球王朝時代から海上交通の安全、豊漁、豊穣、家内安全、商売繁盛などの信仰を集め、「なんみんさん」「ナンミン」の名称で親しまれています。
お正月や節分、そして例年5月17日に執り行われる例大祭に合わせて開催される「なんみん祭」には、多くの参拝者が訪れます。
波上宮の年末・年始行事
波上宮は、初詣スポットとしては県内で一番人気を誇る神社です。お正月三が日で約20万人もの参拝客が訪れ、非常に混雑します。
例年12月のクリスマスの頃に、本殿・社殿のほこりを落とす「すす払い」が行い清めます。そして、境内にある高さ約7メートルの「二の鳥居」に直径30センチ、長さ15メートルのしめ縄を取り付けて、新年を迎える準備をします。
大晦日の午後には罪やけがれを清める師走大祓が執り行われます。夕方からは一年を無事に終えたことを感謝する除夜祭が執り行われます。
大晦日の夜には、参拝待ちの長蛇の列ができます。神社横の広場には、屋台がズラリと並びます。
そして、お正月元旦の午前0時に初太鼓で新たな年の幕開けを祝います。初詣の行事として2025年1月1日(水)早朝7時からは歳旦祭、1月3日(金)10時からは元始祭が開催されます。
- 除夜祭 2024年12月31日(火)17時~
- 初詣 2025年1月1日(水)深夜0時~
- 歳旦祭(さいたんさい)2025年1月1日(水)午前7時~
- 元始祭(げんしさい)2025年1月3日(金)午前10時~
年末年始授与所開設時間
年末年始のお札・お守り・縁起物・おみくじの授与所、開設時間は以下の通りです。
- 2024年12月31日(火)午前9時~午後5時
- 2025年1月1日(水)明けてすぐの深夜0時~午前5時
- 2025年1月1日(水)午前7時~午後9時
- 2025年1月2日(木)午前7時~午後9時
- 2025年1月3日(金)午前7時~午後9時
- 2025年1月4日(土)以降の授与所開設時間は平常通り、午前9時から午後5時まで
2025年(令和7年)お正月三が日の御祈祷受付時間
2025年(令和7年)の厄年厄祓い・家内安全祈願・合格祈願などの御祈祷受付時間は以下の通りです。
- 2025年1月1日(水)明けてすぐの深夜0時~午前4時30分
- 2025年1月1日(水)午前7時30分~午後5時
- 2025年1月2日(木)午前7時30分~午後5時
- 2025年1月3日(金)午前7時30分~午後5時
- 2025年1月4日(土)以降の御祈祷受付は平常通り、午前10時から午後3時30分まで
※仕事始めの日である1月6日(月)と1月7日(火)の午前中は、県内各企業が新年初祈祷でお参りするため御祈祷の受付不可。
※受付可能な日でも混雑状況により長時間、待つ場合があります。
※車のお祓いは1月16日(木)まで受付不可。
※情報は変更になる場合があります。必ず公式サイトなどでご確認ください。
波上宮のご利益
古くから中国・南方・朝鮮・大和との交易拠点だった那覇港の出船・出船は、航海の無事を祈り、感謝を捧げてきました。年末年始沖縄に旅行して滞在される方も、参拝に訪れてみましょう。
【節分祭】
2025年2月2日(日)の節分の日には、波上宮の人気祭事の一つである「節分祭」が行われます。節分は立春の前日にあたる日で、「福は内、鬼は外」と声を出しながら福豆を撒いて、年齢の数だけ豆を食べる厄除けを行います。
波上宮では、拝殿内で東西南北の厄を祓うために天地四方祓(てんちしほうばらい)の神事が行われた後、広場では加齢な獅子舞の演舞が披露されます。獅子舞に触ると厄除けとなると言われています。
その後、メインの豆撒きが行われます。豆撒きに加えて、「あたり」が書いてある豆の袋も撒かれます。この「あたり」をゲットすると、縁起物、お酒、お米などが貰える福物撒きとして人気です。
波上宮の拝殿、授与所、御朱印
2つの大きな灯籠が印象的な一ノ鳥居をくぐると、二ノ鳥居、拝殿へと至る階段が続きます。


波上宮の拝殿は、朱色の外観と赤瓦の屋根がとても印象的です。年間を通じて、地元の方観光客まで多くの人が参拝に訪れます。

拝殿に対面して右手側に授与所があります。御守や御朱印はこちらで拝受できます。また、末吉宮、安里八幡宮の御朱印や御守も、波上宮の授与所で拝受できます。
波上宮オリジナルのの御朱印帳も購入できます。沖縄の伝統的な染め物・紅型(びんがた)の生地を使用しており、お土産にもピッタリです。
波上宮は、ご利益が多岐に渡るため、お守りの種類も豊富です。「縁結び御守」や「健康御守」など、鮮やかな沖縄らしいデザインも人気です。

ご祈祷の受付は、授与所の左側にある社務所で行います。

波上宮のすぐ眼下には、那覇市唯一のビーチである「波の上ビーチ」があります。別名「開運ビーチ」。参拝後に訪れると、さらに運気があがるかも? 何より気持ちが良い眺めを楽しむことができます。

波上宮へのアクセス
- 那覇空港からモノレールの「ゆいレール」に乗車、「旭橋駅」下車、徒歩約15分。
- モノレールの「ゆいレール」に乗車、「県庁前駅」下車、路線バス(2番、5番、15番、45番系統)に乗車、バス停「西武門」下車、徒歩約3分。
- 那覇空港から車で約10分。
- 駐車場:約15台(無料)。※年末年始は利用不可。近隣に有料駐車場有り。