
沖縄に夏を告げる響き、それはエーク(櫂)が水をかく音と、高らかに打ち鳴らされる鉦(かね)の音から始まります。伝統行事「ハーリー(海神祭)」は、単なるボートレースではありません。それは海とともに生きる人々が、航海の安全と豊漁を願い、神へと捧げる祈りの結晶です。
古くは琉球王朝時代の外交儀礼として、あるいは漁師たちの真剣勝負として受け継がれてきたこの祭りは、今もなお、各地の港で土地のアイデンティティを形作っています。
2026年における沖縄本島および離島各地、全50箇所以上に及ぶハーリー開催スケジュールを、最新の動向を交えてまとめました。各地へ足を運ぶ際の情報としてご活用ください。
●那覇ハーリーの会場確定:2026年度も例年通り「那覇港新港ふ頭」での開催が正式決定しました。場所の変更はありません。
●今帰仁ハーリーの節目:2026年度は第70回の記念大会となり、現在9月20日(日)を軸に開催調整が進められています。
●日程の精査:喜屋武、与那原、北谷、読谷など、近年「日曜開催」へ移行している大会の予測日程を最新カレンダーに基づき反映しました。
【2026年版】主要ハーリー・ハーレー開催日程 早見表
那覇や糸満などの大規模大会を中心に、2026年の主要な開催日程をまとめました。詳細な全50箇所以上のスケジュールや、土地の知恵を込めた考察については、各詳細セクションをご覧ください。
那覇以外の主要会場(糸満・読谷・名護・やんばる等)を巡るには、公共交通機関が限られるため
| 地域 | 大会名 | 2026年開催予定日 | 特徴・観戦のヒント |
|---|---|---|---|
| 南部 | 那覇ハーリー | 2026年5月3日(日)〜5日(火) | 県内最大の大会。巨大な「爬龍船」が特徴。新港ふ頭で開催。 |
| 南部 | 糸満ハーレー | 2026年6月18日(木) | 海人の聖地。旧暦5月4日開催。「ハーレー」の呼称が定着。 |
| 南部 | 奥武島ハーリー | 2026年6月18日(木) | 橋の上から海面へ飛び込む「流れ船」は必見の迫力。 |
| 南部 | 豊見城ハーリー | 2026年5月31日(日)予測 | ハーリー発祥の地。現在は豊崎美らSUNビーチで開催。 |
| 南部 | 港川ハーレー | 2026年6月18日(木) | 八重瀬町の伝統行事。地域密着の勇壮な競漕が魅力。 |
| 南部 | 名城ハーリー | 2026年6月18日(木) | 糸満市名城で開催。砂浜から一斉に漕ぎ出す迫力は圧巻。 |
| 南部 | 喜屋武ハーリー | 2026年6月21日(日)予測 | 糸満市喜屋武。御願は6/18当日、競漕は日曜に行われる傾向。 |
| 中部 | 北谷ニライハーリー | 2026年6月21日(日)予測 | 外国人チームも参加する、国際色豊かな賑やかな大会。 |
| 中部 | 第42回 読谷村ハーリー | 2026年6月21日(日)予測 | 宇座海岸で開催。自治会対抗レースの熱気が凄まじい。 |
| 中部 | てだこハーリー大会 | 2026年10月25日(日)予測 | 浦添「てだこまつり」の一環。現在は秋の開催として定着。 |
| 中部 | 嘉手納ハーリー大会 | 2026年6月21日(日)予測 | 比謝川で開催。川の両岸から送られる声援が近い。 |
| 中部 | 平安座ハーリー | 2026年6月21日(日)予測 | うるま市平安座島。島を挙げた白熱のレースが展開。 |
| 北部 | 名護市長杯 全島ハーリー | 2026年8月2日(日)予測 | 通称「ハーリー甲子園」。競技性の高いスピードレース。 |
| 北部 | 塩屋ハーリー | 2026年8月24日(月)前後 | 旧暦7月初亥の日。優雅な儀式が残る神聖な行事。 |
| 北部 | 本部海洋まつり ハーリー | 2026年8月中旬の日曜予測 | 渡久地港を舞台にした、本部町の夏の人気イベント。 |
| 北部 | 今帰仁ハーリー | 2026年9月20日(日)調整中 | 運天漁港で開催。2026年は第70回の記念大会を予定。 |
| 北部 | 辺土名ハーリー | 2026年6月18日(木) | 沖縄本島最北端、国頭村で開催。やんばるの自然と一体の競漕。 |
| 離島 | 石垣漁港ハーリー | 2026年6月18日(木) | 八重山最大のハーリー。色鮮やかなサバニが港を埋める。 |
| 離島 | 平良漁港ハーリー | 2026年6月18日(木) | 宮古島の海の玄関口で開催。伝統と活気が見事に融合。 |
| 離島 | 座間味島ハーリー | 2026年6月18日(木) | ケラマブルーの海で開催。透明度抜群のロケーションが魅力。 |
| 離島 | 与那国町 海神祭 | 2026年6月18日(木) | 日本最西端の島で開催。国境の島ならではの力強い競漕。 |
沖縄県内には集落単位のものを含め、年間50箇所以上でハーリーが開催されると推測されます。しかしながら、伝統行事の性質上、毎年そのすべてが催されるわけではありません。担い手不足や地域の事情、あるいは潮位の関係で見送られる年も少なくありません。また、公式発表が開催の1ヶ月前〜直前になることが多々あります。本ページに掲載している日程には、過去の実績に基づく予測が含まれています。お出かけの前には、各詳細欄にあるお問い合わせ先等にて、必ず一次情報を直接ご確認ください。
【コラム①】祈りとサバニ:道具が「神」になる瞬間の記録
王朝の威光を映す「爬龍船(はりゅうせん)」
- 代表的な大会:那覇ハーリー
- 乗船人数:約40名(漕ぎ手32名、鉦打ち2名、舵取り2名、旗持ち等)
船首に龍頭、船尾に龍尾を飾った大型船。琉球王国が中国との交流で育んだ宮廷文化の象徴であり、一糸乱れぬエークの動きは迫力に満ちています。
海人の知恵の結晶「サバニ」
- 代表的な大会:糸満ハーレー、離島各地のハーリー
- 乗船人数:約10〜12名(漕ぎ手10名、鉦打ち1名、舵取り1名が一般的)
波を自在に操るために無駄を削ぎ落としたフォルムを持つ小型木造船。海人にとって自らの命を預ける生活の道具であり、ハーリーの際、この実用の舟は「御願(ウガン)バーリー」を通じて聖なる舟となります。日常の延長線上に聖域を築くその精神性が、沖縄のハーリーを唯一無二の存在にしています。
南部エリア:王朝の華と海人の魂が交差する
沖縄本島南部は、琉球王朝の宮廷文化を色濃く残す那覇と、海人(うみんちゅ)の伝統を頑なに守り抜く糸満、南城市などがひしめき合う、ハーリーの最激戦区です。那覇の巨大な爬龍船による華麗な競漕から、集落の誇りをかけた熱きサバニの激突まで、沖縄ハーリーの多様性と奥深さを象徴するエリアといえます。
第52回 那覇ハーリー(那覇市)
琉球王朝時代の外交行事を起源に持ち、豪華な爬龍船を用いるのが特徴です。2026年度は5月3日(日)から5日(火)までの3日間、那覇の海を舞台に勇壮に開催されます。
2026年度の会場は、例年通り「那覇港新港ふ頭」で開催されることが決定しました。場所の変更はありません。
※今期は「打ち上げ花火」および「ステージイベント」は実施されません。純粋に海上の熱きレースと陸上の各種出店を楽しむ伝統行事として開催されます。
●5月3日(日):競漕(中学校の部、PTAの部、一般の部)
●5月4日(月):体験乗船 / 巡視船一般公開
●5月5日(火):競漕(一般A・B、御願バーリー、本バーリー)

- 開催期間
- 2026年5月3日(日) ~ 5日(火)
- 会場
- 那覇港新港ふ頭
- 主催
- 那覇ハーリー実行委員会
- 公式サイト
- 那覇ナビ(那覇市観光協会)
- 那覇市観光協会公式
- 問い合わせ
- 那覇市観光協会 098-862-1442
糸満ハーレー(糸満市)
海人のまち・糸満では旧暦5月4日の開催を大切に守っています。転覆した船を起こして再開する「クンヌカセー」など、荒海を生き抜く強靭な精神が競技に現れています。
- 開催予定日
- 2026年6月18日(木)
- 会場
- 糸満漁港中地区(糸満市糸満603-1)
- 公式サイト
- 糸満漁業協同組合
- X
- 糸満市公式アカウント(@itoman_city)
- 問い合わせ先
- 糸満ハーレー行事委員会(糸満漁業協同組合内) 098-994-2550
名城ハーリー(糸満市)
糸満市名城(なしろ)の北名城ビーチ周辺で開催される、地域愛に満ちた大会です。地元住民による地域対抗レースがメインとなっており、集落の絆を確認し合う熱い声援が飛び交います。
天然のビーチが会場となるため、観客と海面との距離が近く、サバニが砂浜から一斉に漕ぎ出す瞬間は迫力満点です。派手な観光イベントとは一線を画す、沖縄の原風景のようなハーリーを体感できます。
- 開催予定日
- 2026年6月18日(木)
- 会場
- 北名城ビーチ周辺
- 公式サイト
- 糸満市観光協会
- 問い合わせ先
- 糸満市観光協会 098-840-3100
喜屋武ハーリー(糸満市)
本島最南端に近い喜屋武(きゃん)漁港で開催される、伝統的な「御願(ウグヮン)」を大切にするハーリーです。
航海の安全と地域の平穏を祈願する神事としての色合いが濃く、海人たちが真剣な面持ちでサバニに乗り込む姿には、見る者を圧倒する厳かさがあります。古くから受け継がれてきた儀礼を今に伝える、非常に貴重な地域行事です。
- 開催予定日
- 2026年6月21日(日)予測(※御願は6/18当日)
- 会場
- 喜屋武漁港
- 公式サイト
- 糸満市役所
- 問い合わせ先
- 糸満市観光協会 098-840-3100
奥武島ハーリー(南城市)
橋の上から海面へ飛び込む「流れ船」は、観客との距離が最も近い瞬間です。島全体が熱狂に包まれる光景は、訪れる者の心を揺さぶります。
- 開催予定日
- 2026年6月18日(木)
- 会場
- 南城市玉城字奥武 奥武島海岸
- 公式サイト
- 南城市観光協会(らんなん南城)
- 問い合わせ先
- 南城市観光協会 098-948-4660
豊見城ハーリー(豊見城市)
豊崎美らSUNビーチで開催される市民参加型の大会です。職域レースの規模が大きく、移住者が地域の活気を肌で感じる絶好の機会となります。
- 開催予定日
- 2026年5月31日(日)予測
- 会場
- 豊崎美らSUNビーチ
- 公式サイト
- 豊見城市観光協会
- 問い合わせ先
- 豊見城市観光協会 098-856-8766
港川ハーレー(八重瀬町)
糸満の海人文化を継承する地域密着のハーレー。古式ゆかしい神事の雰囲気が色濃く残り、静かな祈りの姿を今に伝えています。同時に開催される角力(かくりき)大会も見どころです。
- 開催予定日
- 2026年6月18日(木)
- 会場
- 八重瀬町港川漁港
- 公式サイト
- 八重瀬町役場
- 問い合わせ先
- 八重瀬町役場 観光振興課 098-998-2344
大里ハーリー(南城市)
全国的にも珍しい、川(饒波川)で行われる淡水ハーリー。地域の伝統を次世代に繋ぐ、穏やかで温かみのある風物詩です。
- 開催予定日
- 2026年6月21日(日)予測
- 会場
- 南城市大里 饒波川周辺
- 問い合わせ先
- 大里地区自治会連合会(南城市役所経由) 098-917-5309
与那原ハーリー(与那原町)
与那原漁港を舞台に開催。海人による御願から始まり、地域の誇りをかけた職域レースが港を沸かせます。
- 開催予定日
- 2026年6月21日(日)予測
- 会場
- 与那原漁港
- 公式サイト
- 与那原町観光ポータル
- 問い合わせ先
- 与那原町役場 観光商工課 098-945-5323
志喜屋ハーリー(南城市)
知念地区の志喜屋漁港で開催される、地元愛に溢れた大会です。観光化されすぎていない、素朴で力強いハーリーを体感できます。
- 開催予定日
- 2026年6月18日(木)
- 会場
- 南城市知念 志喜屋漁港
- 公式サイト
- 南城市観光協会
- 問い合わせ先
- 南城市観光協会 098-948-4660
中部エリア:多国籍な熱気と地域の絆
中部エリアのハーリーは、地域の伝統行事としての側面に加え、職域チームや外国人チームの参加が活発な、国際色豊かでオープンな雰囲気が魅力です。嘉手納の比謝川や北谷の海を舞台に、伝統の枠組みを超えて「コミュニティの和」を広げていく、現代的なハーリーの形を体感することができます。
【コラム②】境界を越える:観客から「漕ぎ手」へ、そして新たな伝統の形へ
例えば、新しく移住してきた人々にとって、職域ハーリーは観客席から一歩踏み出し、地域の一員として汗を流す貴重な場になります。初心者がエークを握り、チームメイトと呼吸を合わせ、一本のゴールを目指す。その過程で育まれる連帯感は、単なるイベント参加を超えた、土地への深い帰属意識を生み出しています。祈りの対象が「大漁」から「組織や地域の和」へと姿を変えながら、ハーリーは今も進化し続けています。
北谷ニライハーリー(北谷町)
浜川漁港で開催。国際色豊かなチームが参加する賑やかな大会です。周辺は商業施設も多いため、観戦後の散策にも適しています。
- 開催予定日
- 2026年6月21日(日)予測
- 会場
- 浜川漁港(沖縄県北谷町港4)
- 公式サイト
- 北谷町役場
- 問い合わせ先
- 北谷町漁業協同組合 098-936-1847
第42回 読谷村ハーリー大会(読谷村)
エメラルドグリーンに輝く宇座海岸のイノー(礁湖)を舞台に、航海の安全と豊漁を祈願して行われる伝統の大会です。第42回を迎える2026年度も、地域の貴重な資源としての発展継承を目指し開催されます。
現在、主催者より以下の概要が正式に発表されています。
- 会場:宇座海岸(読谷村)
- 駐車場:臨時駐車場あり(残波ビーチ駐車場、ビーチ向かい芝生広場)
- 募集規模:一般の部60、自治会対抗12、学生の部3チームを予定。
- 開催予定日
- 2026年6月21日(日)予測
- 会場
- 宇座海岸(読谷村)
- 公式サイト
- 読谷村観光協会
- 問い合わせ先
- 読谷村観光協会 098-958-6490
牧港ハーリー(宜野湾市)
牧港漁港で開催。地域の団結を深める行事として愛されており、地元の若者からベテランまでがエークを合わせます。
- 開催予定日
- 2026年6月21日(日)予測
- 会場
- 牧港漁港(沖縄県宜野湾市真志喜)
- 公式サイト
- 宜野湾市観光振興協会
- 問い合わせ先
- 宜野湾市観光振興協会 098-897-2764
てだこハーリー大会(浦添市)
浦添市の秋を彩る祭典「てだこポケットフェスタ(浦添てだこまつり)」の関連行事として、牧港漁港で開催される市民参加型の大会です。
かつては7月に開催されていた「浦添てだこまつり」ですが、現在は酷暑回避のため10月開催へと移行しています。そのため、本大会も「秋のハーリー」として定着しています。
- 開催予定日
- 2026年10月25日(日)予測(てだこポケットフェスタに連動)
- 会場
- 牧港漁港(沖縄県浦添市牧港)
- 公式サイト
- 浦添市役所
- 問い合わせ先
- 浦添てだこまつり実行委員会 098-876-1234
嘉手納ハーリー(嘉手納町)
比謝川河口で開催。マングローブの川面を滑るサバニは迫力満点です。観客席との距離が近く、声援が直接選手に届きます。
- 開催予定日
- 2026年6月21日(日)予測
- 会場
- 比謝川河口(嘉手納漁港周辺)
- 公式サイト
- 嘉手納町商工会
- 問い合わせ先
- 嘉手納町商工会 098-956-2810
恩納村:前兼久ハーリー(恩納村)
前兼久漁港で開催。リゾートエリアの真ん中で、海人たちの真剣勝負と職域チームの熱い戦いが見られます。
- 開催予定日
- 2026年6月18日(木)予測
- 会場
- 前兼久漁港(恩納村前兼久)
- 公式サイト
- 恩納村観光協会
- 問い合わせ先
- 恩納村漁業協同組合 098-964-2214
うるま市:平安座ハーリー(うるま市)
海中道路の先、平安座島で開催。島を挙げた白熱のレースは、島の結束力の強さを物語っています。
- 開催予定日
- 2026年6月21日(日)予測
- 会場
- 平安座漁港
- 公式サイト
- うるま市観光物産協会
- 問い合わせ先
- うるま市役所 098-973-3311
うるま市:浜比嘉ハーリー(うるま市)
神の島・浜比嘉島。伝統的な御願バーリーの風景が今も色濃く残る、厳かな雰囲気が魅力です。
- 開催予定日
- 2026年6月18日(木)予測
- 会場
- 浜比嘉漁港
- 公式サイト
- うるま市観光物産協会
- 問い合わせ先
- うるま市観光物産協会 098-978-0077
金武町ハーリー(金武町)
金武漁港で開催。静かな金武湾に響く、力強い櫂の音と鉦の音が、夏の訪れを告げます。
- 開催予定日
- 2026年6月21日(日)予測
- 会場
- 金武漁港
- 公式サイト
- 金武町役場
- 問い合わせ先
- 金武漁業協同組合 098-968-3004
宜野湾マリーナ・ハーリー(宜野湾市)
マリーナという都会的なロケーションで開催される大会。マリンスポーツ愛好家なども多く参加し、開放的な雰囲気が漂います。
- 開催予定日
- 2026年6月21日(日)予測
- 会場
- 宜野湾マリーナ内
- 公式サイト
- 宜野湾市観光振興協会
- 問い合わせ先
- 宜野湾市観光振興協会 098-897-2764
牧港ハーリー(宜野湾市)
牧港漁港で開催。地域の団結を深める行事として愛されており、地元の若者からベテランまでがエークを合わせます。
- 開催予定日
- 2026年6月21日(日)予測
- 会場
- 牧港漁港(沖縄県宜野湾市真志喜)
- 公式サイト
- 宜野湾市観光振興協会
- 問い合わせ先
- 宜野湾市観光振興協会 098-897-2764
中部エリアではその他、西原町の西原町ハーリーや、うるま市の津堅島ハーリー、石川ハーリー、伊計島・桃原ハーリーなども開催され、地域独自の盛り上がりを見せます。
北部エリア:やんばるの海に響く情熱の競漕
やんばるの豊かな自然に抱かれた北部エリアでは、国指定重要無形民俗文化財に指定されている大宜味村の塩屋ハーリーに代表される、極めて神聖な「祈り」のハーリーが今も大切に受け継がれています。一方で、名護漁港を舞台にしたスピードレースの最高峰「名護市長杯」など、競技性の高い大会も共存しており、静寂と躍動の両極を味わえるエリアです。
名護市長杯 全島ハーリー大会(名護市)
スポーツとしてのハーリーを極めた、県内最高峰のスピードレースです。通称「ハーリー甲子園」とも呼ばれ、鍛え上げられた漕ぎ手たちの筋肉と、無駄のないエークの動きは圧巻です。県内外から強豪チームが集結し、0.1秒を争う熱戦が繰り広げられます。
- 開催予定日
- 2026年8月2日(日)予測
- 会場
- 名護漁港構内(名護市城3-1-1)
- 公式サイト
- 名護市観光協会(なごむん)
- 問い合わせ先
- 名護市観光協会 0980-53-7755
塩屋ハーリー(大宜味村)
国の重要無形民俗文化財「塩屋のウンガミ(海神祭)」の一部として行われる神聖な行事です。大宜味村の塩屋湾を舞台に、古式ゆかしい儀式とともに行われるハーリーは、優雅さと力強さが共存する北部を代表する祭事です。
- 開催予定時期
- 2026年8月下旬頃(旧暦7月初亥の日前後)
- 会場
- 大宜味村 塩屋湾周辺
- 公式サイト
- 大宜味村役場
- 問い合わせ先
- 大宜味村役場 企画観光課 0980-44-3007
本部海洋まつり ハーリー大会(本部町)
渡久地港で開催される、本部町最大級の夏のイベントです。学生から職域チームまで幅広い世代が参加し、本部町の豊かな海への感謝を込めて競漕が行われます。地域を挙げた応援の熱気が港中に響き渡る、活気ある大会です。
- 開催予定日
- 2026年8月中旬の日曜予測
- 会場
- 渡久地港(国頭郡本部町谷茶)
- 公式サイト
- 本部町役場
- 問い合わせ先
- 本部海洋まつり実行委員会(本部町役場 商工観光課内) 0980-47-2700
今帰仁ハーリー(今帰仁村)
運天漁港で開催される今帰仁村のハーリーは、地域の結束を確認し合う大切な行事として守られています。2026年度は「第70回」という大きな節目を迎え、伝統を次世代へ繋ぐための新たな取り組みも始まっています。
現在、節目の大会成功に向けたクラウドファンディング等が実施されており、以下の日程を軸に調整が進められています。
●開催予定日:2026年9月20日(日) 予定
●会場:今帰仁村 運天漁港
※天候や準備状況により変更・延期の可能性があるため、直前の公式発表に十分ご注意ください。
- 開催予定時期
- 2026年9月20日(日)見込み
- 公式サイト
- 今帰仁村観光協会
- 問い合わせ先
- 今帰仁村漁業協同組合 0980-56-2226
辺土名ハーリー(国頭村)
沖縄本島最北端の国頭村で開催される熱き競漕です。辺土名漁港を舞台に、やんばるの雄大な自然に包まれながら、海人たちが伝統のサバニで力強い櫂さばきを見せます。静かな祈りと熱狂が交差する、独特の空気が魅力です。
- 開催予定日
- 2026年6月18日(木)予測
- 会場
- 辺土名漁港(国頭村辺土名)
- 公式サイト
- 国頭村観光協会
- 問い合わせ先
- 国頭漁業協同組合 0980-41-2233
宜野座村ハーリー(宜野座村)
漢那漁港で開催される、地元住民による温かな運営が魅力の大会です。東海岸の穏やかな海で行われるレースは、村外からの観客も歓迎されるアットホームな雰囲気があり、地域一丸となった盛り上がりを見せます。
- 開催予定日
- 6月中旬〜下旬の日曜予測
- 会場
- 漢那漁港(宜野座村漢那)
- 公式サイト
- 宜野座村役場
- 問い合わせ先
- 宜野座村漁業協同組合 098-968-4501
古宇利島ハーリー(今帰仁村)
古宇利大橋を望む絶好のロケーションで行われる大会です。「神の島」として知られる古宇利島ならではの、古くから伝わる御願(ウグヮン)の形式を大切に伝えています。透明度の高い海を滑るサバニの姿は、神聖な美しさを放ちます。
- 開催予定日
- 2026年6月18日(木)予測
- 会場
- 古宇利漁港周辺
- 公式サイト
- 今帰仁村観光協会
- 問い合わせ先
- 今帰仁村漁業協同組合 0980-56-2226
北部エリアではその他、伊江島海神祭(パーリ)や、大宜味村の根路銘ハーリー、金武町伊芸ハーリーなども地域の誇りをかけて開催されます。
離島エリア:島々の誇りをかけた祈りと競漕
沖縄の島々におけるハーリーは、生活のすべてを支える海への、最も深く、最も純粋な「感謝と祈り」の場です。石垣島や宮古島といった先島諸島から、慶良間諸島、震災の記憶を乗り越えた地域まで、それぞれの島が独自のハーリー節や伝統の儀礼を頑なに守り続けています。島外に住む人々もこの日のために帰省し、サバニを漕ぎ、歌い、踊ることで、島人としての絆を再確認する。そこには、観光イベントの枠を超えた、魂を揺さぶる「共同体の原風景」が生きています。
石垣漁港ハーリー(石垣島)
極彩色のサバニが青い海を裂いて進む姿は、八重山の夏の象徴です。海人たちが全力で漕ぎ出す姿に、島全体の熱量が集約されます。旧暦5月4日にあわせて開催されるこの大会は、石垣島の活気を象徴する行事です。
- 開催予定日
- 2026年6月18日(木)確定
- 会場
- 石垣漁港(石垣市新登野城町)
- 公式サイト
- 石垣市観光交流協会(八重山ビジターズビューロー)
- 問い合わせ先
- 石垣市観光交流協会 0980-82-2809
白保ハーリー(石垣島)
世界的なサンゴの海で開催されます。独自の白保節に乗せて行われる御願は、村の結束と伝統の深さを象徴する光景です。観光地化されすぎていない、地域に根ざした祈りの姿を見ることができます。
- 開催予定日
- 2026年6月18日(木)確定
- 会場
- 石垣市白保 漁業基地
- 公式サイト
- 石垣市役所
- 問い合わせ先
- 石垣市観光交流協会 0980-82-2809
平良漁港ハーリー(宮古島)
宮古島の海の玄関口で開催されます。島内最大規模を誇り、伝統と活気が見事に融合した、島民にとって欠かせない行事です。多くの参加者が集まり、海の安全と大漁を願う声が港に響き渡ります。
- 開催予定日
- 2026年6月18日(木)確定
- 会場
- 平良漁港(宮古島市平良下里)
- 公式サイト
- 宮古島観光協会
- 問い合わせ先
- 宮古島観光協会 0980-73-1881
佐良浜ハーリー(伊良部島)
カツオ一本釣り漁師の魂がぶつかり合う、宮古圏域屈指の勇壮な大会です。伊良部大橋を渡り、海人の熱気を体感しに訪れる価値があります。荒々しくも美しい、プロの漁師たちの漕ぎに注目です。
- 開催予定日
- 2026年6月18日(木)確定
- 会場
- 伊良部島 佐良浜漁港
- 公式サイト
- 宮古島市役所
- 問い合わせ先
- 宮古島市 伊良部支所 0980-78-6250
池間ハーリー(宮古島・池間島)
池間大橋を渡った先の静かな島で開催されます。競技の後に奉納される歌や踊りは、宮古の精神文化の深さを感じさせてくれます。島全体が温かな空気に包まれる伝統の行事です。
- 開催予定日
- 2026年6月18日(木)確定
- 会場
- 池間漁港
- 公式サイト
- 宮古島観光協会
- 問い合わせ先
- 宮古島観光協会 0980-73-1881
座間味島ハーリー(慶良間諸島)
世界を魅了するケラマブルーの海で開催されます。透明な海中を滑るサバニの影までが見える、類まれな景観の中での競漕です。島の美しさと海人たちの情熱を同時に味わえる貴重な機会です。

- 開催予定日
- 2026年6月18日(木)確定
- 会場
- 座間味港
- 公式サイト
- 座間味村役場
- 問い合わせ先
- 座間味村観光協会 098-987-2277
渡嘉敷島:阿波連ハーリー(慶良間諸島)
世界屈指の透明度を誇る阿波連ビーチで開催されます。白砂の浜辺から漕ぎ出すサバニの姿は、離島ならではの美しさに溢れています。観光客も足を運びやすい、開かれた雰囲気が魅力です。
- 開催予定日
- 2026年6月18日(木)確定
- 会場
- 沖縄県渡嘉敷村 阿波連ビーチ
- 公式サイト
- 渡嘉敷村役場
- 問い合わせ先
- 渡嘉敷村役場 098-987-2321
渡名喜村海神祭(渡名喜島)
島全体が重要伝統的建造物群保存地区に指定されている渡名喜島。昔ながらの祭りの風景が、今も鮮やかに息づいています。時代が止まったかのような静かな村で行われる競漕は、深い感動を与えます。
- 開催予定日
- 2026年6月18日(木)確定
- 会場
- 渡名喜漁港
- 公式サイト
- 渡名喜村役場
- 問い合わせ先
- 渡名喜村役場 098-989-2002
粟国島ハーリー(粟国村)
粟国島独自のハーリー節が響く、温かな雰囲気の大会です。島の人々と共に笑い、共に祈る、素顔の沖縄に出会える場所です。手作りの祭りの良さが今も残っています。
- 開催予定日
- 2026年6月18日(木)確定
- 会場
- 粟国漁港
- 公式サイト
- 粟国村役場
- 問い合わせ先
- 粟国村観光協会 098-896-5151
久米島ハーリー(久米島)
真泊・鳥島・儀間の3漁港で開催されます。それぞれの港が持つ個性を楽しみながら、島を巡るのも一つの楽しみです。島の各地でエークの音が響く、久米島が一体となる日です。
久米島では港によって、旧暦当日の6月18日(木)に神事を優先して行う場所と、多くの参加者が集まりやすい直後の日曜日(6月21日)に競漕をスライドさせる場所があります。
- 開催予定日
- 2026年6月18日(木)および21日(日)予測
- 会場
- 久米島内各漁港
- 公式サイト
- 久米島町観光協会
- 問い合わせ先
- 久米島町観光協会 098-896-7010
与那国町:海神祭(ハーリー)
日本最西端の島で行われる勇壮なハーリーです。国境の島ならではの力強い櫂さばきと、久部良漁港に響き渡る熱い声援は必見です。最果ての地で守られる伝統の重みを感じることができます。
- 開催予定日
- 2026年6月18日(木)確定
- 会場
- 沖縄県与那国町 久部良漁港内
- 公式サイト
- 与那国町役場
- 問い合わせ先
- 与那国町役場 企画財政課 0980-87-2244
多良間島ハーリー(多良間村)
宮古と石垣の間に位置する多良間島。ここでは、独自の「多良間ハーリー節」に乗せて、古式ゆかしい御願と競漕が行われます。伝統文化が濃密に残る島の誇りを感じる行事です。
- 開催予定日
- 2026年6月18日(木)確定
- 会場
- 多良間村 普天間港
- 公式サイト
- 多良間村役場
- 問い合わせ先
- 多良間村役場 観光振興課 0980-79-2011
離島エリアではその他、伊江島海神祭(パーリ)や、宮古島各地(久松・荷川取・狩俣・島尻・真謝・高野・博愛など)、大神島、石垣島(船越)、小浜島(細崎)、西表島(白浜)などで、島の人々の絆を深めるハーリーが同日開催されます。
【コラム③】宴の後に:カリー(乾杯)が解く、沖縄の夏の魔法
そこで交わされるのは、冷えた飲み物と、土地の智慧が詰まった食事。それ以上に、共に海を渡りきった者同士の「カリー(嘉例:乾杯・幸い)」の言葉こそ、何よりの祝祭です。鉦の音が止んだ後の、どこか物悲しくも清々しい静けさ。その後に続く、笑い声の絶えない宴。こうして共に笑い合う時間の積み重ねが、伝統として息づいています。
おわりに:2026年、熱狂の海があなたを待っています
沖縄のハーリーは、歴史と海とともに生きる人々の情熱が凝縮された、年に一度の特別な行事です。2026年の夏、もしあなたが沖縄のどこかの港に立っているなら、ぜひその熱狂の奥にある「祈り」に耳を澄ませてみましょう。
そこにあるのは、ガイドブックの写真では決して味わえない、魂が震えるような本物の熱です。その熱は、きっとあなたの沖縄での日々をより鮮やかに彩ってくれるはずです。


















